ノイシリンを少量添加する事で、粉体の流動性を改善する事が可能です。ここでは、ノイシリンの流動性改善効果について紹介します。
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流動性改善の作用機序
粉体の流動不良は粒子相互の付着、粒子のかみ合いによる摩擦現象で発生します。そこに、ノイシリンUFL2を0.2~3.0%添加することで、ノイシリンUFL2が粒子に付着し、流動性が改善されます。
ノイシリンUFL2の添加量が不足していれば効果は薄く、また、多すぎるとノイシリンUFL2自身が流動性を阻害する事になります。0.2%程度で効果を発揮する事もありますが、過去の実績より、0.5%以上の添加が効果的だと考えています。
粉体粒子の表面状態
この電子顕微鏡写真はバレイショデンプンにノイシリンUFL2を0.5%を混合し、その表面状態を観察したものです。バレイショデンプンの表面にノイシリンが均一に付着していることが確認できます。ノイシリンUFL2が付着し、バレイショデンプン粒子同士の摩擦、静電気を抑え流動性を改善します。
UFL2添加前
ノイシリンUFL2添加量と流出最小オリフィス径
先の写真のデータが「緑」で表したものです。「バレイショデンプン」への添加では、UFL2 約0.5%添加でオリフィス径30mmから約4mmに変化し、流動性が画期的に改善されます。
ただし、添加量が多すぎると表面に付着しなかったノイシリンUFL2によって流動性がやや悪くなりますので、過剰に添加しないように注意が必要です。
ノイシリンの流動性改善事例
ノイシリンによる流動性改善効果が分かるデータを紹介します。
イブプロフェンの流動性改善(動画)
イブプロフェンにノイシリンUFL2を1%添加したケースです。
ノイシリンのグレード違いによる流動性改善効果の比較
流動性促進に最も適したグレードはUFL2ですが、その他のグレードでも効果は確認されています。
二酸化ケイ素やケイ酸カルシウムとの流動性改善の比較
ノイシリンUFL2は添加量が多すぎると、流動性がやや悪くなります。ただし、添加量の増減で他のデメリットが少なく、工業化検討を含む商用生産時に安定した品質の製品を製造可能です。
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